サイズ:220×285mm
ページ数:110ページ
掲載作品:52点
製本:ハードカバー
発行年:2019
言語:英語、日本語
出版社:Place M
印刷:株式会社山田写真製版所
製本:株式会社渋谷文泉閣
ISBN:978-4-905360-26-1
高度成長期以前の、ビルが乱立する前の東京に聳え立っていた高い煙突が、時代の移ろいの中で、須田にとって幼年時代の憧憬としてイコンような輝きを放つようになります。主に東京の下町を写したモノクロームのスナップをまとめた本書は、生前にまとめた最後の一冊となりました。
「結局、「煙突のある風景」は煙突が高かった時代への郷愁だったのだ。当時の私がそれを全肯定するとは思えないが、数十年経た私にはそう見えてならない。
最近は技術が進み、都内のほとんどの煙突からは煙が出ない。白煙の正体も水蒸気だったりする。火葬場の火葬炉も電子レンジ化して、家族で煙を見送る光景もすでにない。果たして私などは、煙の力を借りずに天国へ上ることが出来るのかが気になるところだ。」