出版社:Libraryman
サイズ:270×205mm
ページ数:120ページ
掲載作品:290点
製本:ハードカバー
発行年:2023
ISBN:978–91–88113–64–1
本作は、作者がライフワークとして続けている「子供を被写体としフルーツや野菜を体のどこかに挟んで撮影する」シリーズの延長である。以前よりも低い年齢の子供を新たに被写体とし、屋外かつ裸ということを条件に子供の無意識の表情を引き出し、よりプリミティブな表現を追求している。ページをめくるにつれ、その素朴な表情や感情が一枚一枚に浸透しているのを見ることができる。果物や野菜を顎と肩の間でバランスを保ちながら挟むという難しいチャレンジと向き合うことで、わずかに現れるそれぞれの個性。そんな部分を垣間見せながら、子供達は本の中から我々を見つめている。まるで絶えず変化する雲間に自らの身を置いているようでもある。現代社会や文明から少し離れ、子供達はしかめっ面やはにかんだ笑顔を見せながら、最も自然体に近い状態で撮られる瞬間を我慢強く待って撮られた写真たちは大人たちが失った何かが垣間見える。
(ディストリビューター紹介文より)