







発行年:2022年
寄稿:Matthias Harder
デザイン:Nick Antonich(Kehrer Design)
サイズ:288×240mm
製本:ハードカバー
ページ数:96ページ
発行:Kehrer Veriag Heidelberg
『THE SLEEPING ISLAND』(眠る島)は、公文が2021年3月〜9月に、瀬戸内海に浮かぶ「手島」(香川県丸亀市)に息づく自然と人間の暮らしをとらえたシリーズで、昨年ドイツのケーラー社から出版されました。
歴史的に操船や造船技術において重要な役割を果たしてきたと伝えられる手島ですが、現在は僅か十数人の島民が暮らすのみで、人口の減少とともに衰退の一途をたどっています。
過疎化が進み人影が薄れていくと同時に豊かな自然がその島を包み、静かに眠りにつこうとする島は、原初の姿に戻っているように見えます。
その静謐な風景は、まるで私たち人類のそう遠くない未来を暗示しているかのようでもあり、批評的な視点が垣間見える作品でもあります。
「今、手島に暮らすのは十数人の島民のみとなった。手島の眠りを妨げることなく、その静かな寝息に聞き耳をたてることは、島国日本の今に向き合うことにも繋がるように思う。」
(本書収録の作家あとがきより)