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村上仁一『地下鉄日記』(サイン入り)

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発行年:2020年 出版社:roshin books サイズ:306 × 222 × 17 mm ページ数:144ページ 掲載作品:100点 製本:ハードカバー 言語:英語、日本語、中国語 エディション:800 ISBN:978-4-909742-02-5 ※表紙2種類。表紙の種類はお選びいただけません。 一日の利用者が800万人を越え、東京の地下に張り巡らされた大動脈として都市機能を支える地下鉄を、村上は学生のころから20年間利用し撮影を続けてきました。  本書に寄せた森山大道の言葉を借りれば、「日常という名のあらゆる外景」に潜む「スリット」の向こう側にある異界「一見さり気ない地下風景の実態」を写し止めたモノクローム写真集です。 そこに映る人々は、まるで行き場を失った難民のように無表情に、疲れた足取りで、無防備に姿をさらし、歩き、眠り、仕事をこなし、座り込んでいます。 首都東京の経済を支える人々の日々の営みにひそむ虚無や、やるせなさや失望や諦めの集積がまるで、この巨大な地下空間の闇に吸い込まれていくような怖さを感じます。 日々地下鉄に乗車する人々の心の裂け目を写し止めたこの一冊は、まるで人々の心の闇をさがす犯罪捜査に加担しているかのような気持ちになる写真集です。大都市に暮らす人々の営みの不安定さと寄る辺なさが心に迫ります。

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